Transcript of Japan Skates' interview with Yukina Ota at Toronto Cricket Club, Aug 10, 2007

By Mark S., (c) Japan Skates 2007.

For photos and videos from the interview, please click HERE!  Check the interview for soundclips so you can hear Yukina tell it by herself!

遂に! 知らない方のために書いておくと、2004年初め、僕がJapan Skatesにかかわろうと思いついたきっかけは、トロント近郊のハミルトン(オンタリオ州)で行なわれた四大陸フィギュアスケート選手権を見に行ったことにある。僕は当初出場予定となっていた自分の好きなスケーターたちを見たくてその競技会へと出かけていた。女子シングルの層は幅広かった。日本が送り込んでいたのは、既にベテランとなっていた恩田美栄、僕は何度か見たことがあった。そしてトリプルアクセルを武器に、会場をエネルギッシュに盛り上げる若き中野友加里。しかし、チーム第3のメンバーについては、彼女が世界ジュニアのチャンピオンであり、全日本で4位に入っていたにもかかわらず、僕は知らなかった。四大陸が終わったとき、僕は新たに自分のお気に入りの若いスケーターを見つけていた。彼女の名前は太田由希奈である。


それから3年半は瞬く間に過ぎた。Japan Skatesのある読者が、この夏、トロントで由希奈が合宿をすることを親切にも僕に書いて知らせてくれた。日本スケート連盟はいつものように取材申請に寛大に応え、由希奈本人にインタビューの可否について尋ねてくれた。彼女はこれを承諾し、打ち合わせのために僕に直接電話をかけてきた。僕たちはインタビューの日程と場所を、8月10日金曜日、トロント・クリケット・スケーティング・カーリングクラブと決めた。婚約者であるイ・チンと、僕たちの友人で素晴らしい写真家であるジジと連れ立って、僕はクリケットクラブに3時半に到着した。由希奈が受けている振付指導の様子を見るためである。それが終わると(僕たちは何枚もすごい写真やビデオを撮った)、僕たちは席について待ちに待ったインタビューに臨んだ。読者の皆さんも楽しんでほしい。

由希奈は北米に滞在していた頃から、英語を非常に上手く話すので通訳はいらなかった。言葉に自信がないときには彼女はその単語を漢字で書いてイ・チンがそれを翻訳した。僕は一字一句できる限り忠実に書き起こすよう努めた。

JS: Japan Skates
YO: 太田由希奈

JS: ありがとう、由希奈。今日、このインタビューをすることができて僕たちは感謝しているよ。あなたはデイビッド・ウィルソンの振付のためにトロントに来てるんだよね。

YO: ええ。

JS: それはあなたが決めたこと? それとも連盟?

YO: 私が決めたことよ。

JS: デイビッドとはどうやって知り合ったの?

YO: コーチの樋口豊先生がデイビッドと大の親友同士だから。

JS: 樋口先生があなたの日本での今のコーチ?

YO: はい、ええ、そうなの。

JS: デイビッドはあなたのスケートにどんなものをもたらしてくれると思う?

YO: 彼の振付は自然だって感じるわ(両腕を挙げて)私はこれまでポーズを決めながらスケートをしてたんだけど、彼はよく「身を任せなさい」って言うの。そのとおりやってみたら「わぁ、これって素敵だし簡単だな」って。

JS: 自分のスケートで一番改善したいのはどこかな?

YO: えぇと、今季に?(笑う) (自分の心臓のあたりを指差して)ここ、そうしたらあらゆることをコントロールできると思う。

JS: 心感情? それとも精神的な意味で?

YO: ええ、メンタルもそうだけど、何て言うかスタミナかな。

JS: 今季の音楽は何かな?

YO: ショートプログラムは「マダム・バタフライ」、前に使った曲だけど長いから母が編集して短くしてくれたの。

JS: フリーは?

YO: 「アランフェス」。「アランフェス」って知ってる? そう、スペインの曲。「アランフェス協奏曲」(音楽をハミングする)。 Listen to Yukina

JS: ああ、それはすごくいいね! エキシビションはどう? もうエキシビションの曲は何か考えている?

YO: ううん、今のところはまだ。

JS: 音楽は大抵は誰が選ぶの?

YO: んーと、私(くすくす笑って)。でも今回の「アランフェス」については、「アランフェス」はデイビッドが選んだの。この曲は好き。

JS: スケートで滑る音楽ではどんなジャンルのものが一番好き?

YO: クラシック音楽。クラシック音楽で滑るのが好きよ。

JS: 今季、国際大会にはどこにアサインされているの?

YO: ザグレブであるゴールデンスピン。あとは日本で。全日本選手権があるわ。

JS: 来週末のソーンヒルサマースケートに出場の予定だったけど、出ないことになったんだよね。どうして? なんで日本に帰るの?

YO: コーチと私との間で決めたのよ。コーチは8月18日から長野で合宿があって、それでできるだけ早く戻ってきてほしい、ということで。

JS: 練習のためにトロントやほかの北米の町に戻ってくることは考えてる? それとも日本で練習するほうが好き?

YO: もし機会があるならばまた海外に練習しに来られたらいいな。本当にここに戻って来たい、トロントに。

JS: ここにはデイビッドにブライアン[・オーサー]に[キム・]ヨナもいるよね。

YO: ヨナ、そう! 本当にすごいスケーターがいて、私にはいいこと。

JS: トロントでの生活は楽しかった?

YO: まあまあかな。ダウンタウンで過ごしてた。あと、ナイアガラフォールズに行ったわ。

JS: ここ数年のあなたのけがについて少し話すことにしよう。2004年のスケートアメリカの後、あなたは競技会から長いあいだ離れて、けがの治療に時間をさくことになってしまった。どんな種類のけがだったのかな?

YO: 足首の骨にまだ炎症があるの。それが私の主なけがね。

JS: 回復まではとても大変だったのかな? たくさんリハビリがあったりした? 精神的につらかった?

YO: そうね。精神的にはとても。これは完治はしないのよ、だからこのけがを抱えて試合に臨むには、本当に強い意志が必要。だけど、私はいつもじっとしていないし、前は何でもやってたしできたのに、そうして持っていたものがなくなってしまったときに「なんでなの、なんで、どうして?」って感じになっちゃった。でも今はだいぶよくなってるのよ。 Listen to Yukina

JS: 回復を待つあいだ、スケートをやめることについて考えたことはある? ずいぶん長く、1年以上、離れていたよね。

YO: そうね、あの頃は競技をやめたいと思ってた。それでアメリカに行ったの。ただ楽しむために。父が行くことを薦めてくれたの。父に「いつかコーチになりたい」って言ってたんだけど、そうしたら「向こうに行ってアイスダンスを少し習って、アメリカでいい思い出を作ってきたらどうだろう?」って。父は私に「スケートなんて大嫌い、もう終わり、やめる!」なんて言ってほしくなかったの。私は競技を続けることにした。

JS: それでアイスシアター・オブ・ニューヨークに出ることになった?

YO: まずアメリカはコロラドに行ったの。そこに(元五輪代表でアイスシアター・オブ・ニューヨークのディレクター)ジュディ・ブルンバーグが来た。彼女は私のエキシビションを見たの。私はアイスダンスのクラスを受講してたんだけど、「ラスト・ダンス」とか「マダム・バタフライ」みたいな自分の大好きなプログラムはまだ滑ってた、あと時々「トゥーランドット」も。彼女はそういった演技を見て私を連れて行ってくれたのよ。

JS: その時期にあなたを動かしたものは何だったのかな? 友達や家族? 当時、信じて支えにしていたものはあった?

YO: うーん、そうね。でも一番大きかったのは(コロラドスプリングスの)キム先生。先生は本当に私のことを助けてくれた。

JS: あなたのくるぶしのけがはまだ少し痛むの?

YO: ええ、少し。

JS: 今季のあなたの目標は? 目標の順位っていう意味だけど。

YO: そうね目標はあるけど、でもそれは心の中にしまっておくつもり!(笑って)

JS: 長期的な目標はどうかな? バンクーバーである次のオリンピックまで続ける気持ちは?

YO: うぅんそれについては1年ごとにどうするか考えたいし、それ次第で。

JS: この二、三年で導入されている採点システムにつてい少し話そうか。あなたはとても芸術的なスケーターだ。新システムにあなたの様式を対応させるのは難しい? 旧採点の方が好き?

YO: 私のジャンプは時々チート気味になっちゃうのね、それで前回の全日本では減点。でも私にとってはいいこと。それでうまくなることができるし。いろいろやってみることができる。私にはビールマンとか、インサイドからアウトサイドへのスパイラルとか、たくさん練習しなきゃいけないことがある。大変だけど私にはいいことだし、やれると思う。

JS: アスリートとして何か特別なダイエットとかはしている? たんぱく質や脂肪分をどれぐらい摂取するとかチェックしないといけない?

YO: 実際、いろいろ知ってはいる。でも誰かと楽しく食事できるのが本当はいいことだと考えてるの。それは本当に必要なこと。健康のために水をたくさん飲んでるわ。それから本当に身体にいいものを食べてる、野菜とか、低脂肪アイスクリームとか!(全員、笑う)

JS: あなたの日常生活の一日を話してみてくれる? 例えば、日本にいるとき、練習してるとき、3週間後に競技会が迫っているときとか。一日はどんな感じかな?

YO: 目が覚めたら髪を洗う(くすくす笑う)! ヨガをして、それからダンス。勉強も大学の勉強ね。それからここに来て氷にのって、2時間ぐらい滑る。そして休憩して、またもう1セッション。その後、家に戻ってお風呂に入る(くすくす笑って)。

JS: それじゃ今は大学生なんだね?

YO: ええ、でも正規の学生じゃないの。いくつか科目を履修しているだけ。(漢字で書いてみせる)今は銀杏とかの健康食品学とスポーツ科学の授業を履修してる。

JS: (手書きの文字がきれいなのに気がついて)書道に興味があるんだよね。どこかで読んだよ。

YO: ええ、そう?

JS: 友達がくつろいだりパーティーしたりしているときに、練習をしたり体をキープしたりしないといけないのは大変?

YO: 時々は外にでかけないといけないと思ってる。私は友達と遊びに行っているし、それもトレーニングの一部。私はそうしてる。

JS: 自分の最高の演技だと思うのは何? もしかして世界ジュニア? 四大陸?

YO: あぁ、ジュニアグランプリファイナルのフリーの演技。あれは私のベストだった。でも全日本にもいい思い出があるのよ。2002/2003シーズンので、ほぼ完璧に滑ったの。あのときは4位になったわ。私にとって最高の演技だった。

JS: これまで滑ってきたなかで一番お気に入りのプログラムは何?

YO: 「ウェストサイドストーリー」と「タンゴ」を使ったことがあるわ。私のお気に入り。

JS: 何年、いつのシーズンだったか覚えてる?

YO: 中1か中2の頃だったかな。国際大会に出るようになる前に滑ったの、だからその前。

JS: (イ・チンが質問)その2曲がすきなのは音楽が理由?

YO: だと思う。「瀕死の白鳥」もやったわ。あの曲も大好きだった。

JS: 一番好きなジャンプは何?

YO: 私の一番好きなジャンプ? それは場合による(全員、笑う)あぁ、えぇと、本当のところはルッツが好き。でも私のルッツはまっすぐ上がらないのよね、でもルッツは大好きだし、私の軽快なアクセルも(くすくす笑って)。

JS: あなたにとって一番難しいジャンプは何?

YO: 場合による。時にはとても簡単に思えるものでも、別の時にはちょっと難しく感じるしサルコーかな。

JS: 最初に覚えた三回転ジャンプは何?

YO: トウループ。11歳の夏。夏だった、覚えてるわ。

JS: 小さいころ、どうしてスケーターになりたいと思ったのかな? どういうきっかけで始めたの?

YO: 新しい家に引越しをしたんだけど、何もなくて母が兄と私をリンクに連れて行ったの。本当はプールに行くつもりだったんだけど、すっごくたくさんの人がいて。プールの隣にはアイスリンク、醍醐フィギュアスケートクラブがあったの。それでそっちへ行ってみたら、氷の上に3人しか人がいないのを母が見て、それで始めたの。

JS: スケートが好きになったのはいつで、競技スケーターになりたいと思ったのはいつのこと?

YO: ちょっと難しい。確かに私はレッスンは受けてたけど、私の生活の一部っていう感じだったから。学校に行って、フィギュアスケートをして、ごはんを食べて、寝る、みたいな。だから特に何も感じてなくて私の日常の一部、私自身みたいな感じ。

JS: あなたはとても芸術的なスケーターだよね。あなたのスケートにバレエは影響を与えている? バレエの練習は好き?

YO: ええ、バレエは大好きで、以前は週1回、レッスンを受けてたわ。今は色々やることがあるから前みたいに練習はできてないけど。

JS: それじゃバレエはあなたのフィギュアスケートを助けるためだけのもので、バレエそれ自体はやってなかった?

YO: そうよ。

JS: ほかに興味のあること、やるのが好きなことはある? あなたはピアノを弾くって聞いたけど。

YO: ええ、ピアノを弾くのは大好き。編み物も。編み物は大好き! あと最近は料理をするようになったので、料理も。

JS: (イ・チンの質問)こちらでは自分で料理をしてるの? ホストマザーじゃなく?

YO: 時々は料理してもらうけど、私は日本食が好きだから。

JS: (ジジが質問)料理は何を作るの?

YO: 韓国料理が大好きだから、キムチ・チゲとかビビンバとか。

JS: ワオ! 僕は韓国に住んでたことがあるんだよ。

YO: 詳しそうね。

JS: 韓国語を少し話すんだ。(韓国語で話しかけて)ビデオであなたが韓国語で話しているのを聞いたよ。

YO: 「おなかすいた」とか「ありがとう」、「バイバイ」とかそれぐらいね。

JS: コロラドスプリングスでは韓国人家庭にステイしてたんだよね?

YO: ええ、韓国人の家族、そうよ。

JS: スケート関係で一番仲がいいのは誰? 日本人でも韓国人でも?

YO: 面白い! えぇとスケーターの友達はいるけどうぅんと今は、樋口先生のところの生徒でいつも一緒に滑っている子でモモっていう名前なの。小林亜美ちゃんは私のスケートでの一番の親友だった。

JS: 大好きだったりとか尊敬したりしているスケーターには誰がいる?

YO: えぇと、小さいときにはミシェル・クワンや陳露、特に陳露が大好きだったな。彼女はアジア人でしょ、だから本当に本当に彼女のことは大好きだった。

JS: 中国人初の世界チャンピオンだったね。

YO: 彼女は本当に素晴らしくって、美しかった。彼女のことが大好きだったの。彼女のスケートが見られないのはさびしいわ。でも最近はアイスダンスの選手が好きなの。

JS: お気に入りの組はどこ?

YO: あぁ、イスラエルのチャイト&サフノスキー組。

(私たちはマキシム・スタビスキーと織田信成に関する残念な事件について少し話し、彼らの今後について幸福を祈った。)

JS: これはすべてのスケーターに聞いているんだけど、ファンからもらった中で一番変なプレゼントは何?

YO: えぇと思い出せない。変わったプレゼントはもらったことないと思うわ。

JS: 手紙とかメッセージもなし?

YO: あぁ、そうじゃなくて、みんな私には(変なものじゃなくて)本当にいいものをくれるってこと(全員、笑う)。

JS: 自分のために氷の上に投げ込んでもらうとしたら、どんなものが欲しい? すごくかっこいいプレゼント? (日本語で)カッコイイやつ!

YO: (笑って)えぇと、言っていいのかな?!(さらに笑って)家とか車!

JS: (ジジの質問)氷の上でプレゼントをもらったら、それをどうするの? 全部とっておくの?

YO: ええ、もちろん! 小さい子や年下のスケーターにあげることもあるけど。

JS: ファンに対して何かメッセージはある? あなたはJapan Skatesでは最も人気のあるスケーターの1人なんだよ。みんなあなたについて質問してくるんだ。

YO: 楽しい時間と私への応援に本当に感謝してます、ありがとう、ファンのためにベストを尽くします。 Listen to Yukina

これは僕にとってこれまでで最高のインタビューとなった。2004年の四大陸で彼女が勝利をおさめたあの演技やその年のスケートアメリカでの彼女の勇敢な努力を目の当たりにしたことで、グレッグとともにこの日本の女子フィギュアスケート選手へのトリビュートを僕に始めさせる原動力となったのが由希奈なのだ。その後1年かそこらで彼女がけがから復帰してくるとは想像だにしていなかったし、よもやトロントに来てデイビッド・ウィルソンのところで練習をし、今季に向けてこれほどしっかりした計画をもっているとは思わなかった。

由希奈は非常に自信に満ちて、かつ、はっきりした若い女性でインタビューのあらゆることを自ら準備し、写真の許可をとりつけてくれた。僕たちは彼女の振付指導を楽しく見(デイビッド・ウィルソンはその日トロントでエミリー・ヒューズの振付をしていたため、ウィルソンとは別の先生による指導)、その後、彼女と話した。インタビューの後、近くの韓国料理店で好物を食べることになり、グレッグはボストンから携帯電話で僕たちとの会話に参加した。食事をしながら僕たちは彼女についてさらによく知ることとなった。彼女は3人きょうだいの真ん中で買い物が大好きである。実際、ジジは彼女をその後でトロントのヨークデイル・センターでのショッピングに連れて行った。彼女の人生において特別な男性がいるかどうかについては僕たちは決して話さない。

僕たちは素晴らしい経験をさせてくれた由希奈に感謝する。今季の彼女の幸運とこれからも連絡をとりあうことができたらと願う。ブライアン・オーサーにはこの出会いを可能にしてくれたことに、トロントクリケットクラブのスケート担当ディレクターであるデビー・クライツには振付指導の写真撮影を許可してくれたこと、日本スケート連盟にはまたインタビューを寛大にも認めてくれたことに感謝したい。

 



Home       Contact Us